更年期障害は、男性にも起こることがあります。
男性の更年期障害は、男性ホルモンの低下が始まる40歳以降
では、どの年代でも起こる可能性があります。
診断は、問診と血液検査によって行われます。
血液中のフリーテストステロンの値が8.5pg/mL未満で、
心と体の特有の症状が強い場合、
男性の更年期障害と診断されます。
生活環境の見直し「男性ホルモン低下を防ぐ」
競い合う、運動する、睡眠を取る、ストレスをためないようにする。
症状が軽い場合
漢方薬 ― 補中益気湯[ほちゅうえっきとう]で、だるさ、気力がない、疲れやすいなどの症状
抗うつ薬、抗不安薬 ― うつ症状や不安症状
骨粗しょう症薬
ED治療薬 ― 勃起力や性欲が低下するなどの性機能に関わる症状
症状が重い場合「男性ホルモン補充療法」
保険診療として認められている治療
テストステロン製剤の注射 2~4週間に1回、腕やお尻に注射します。
hCGホルモン製剤の注射 将来子どもを希望する場合でテストステロンの分泌を促します。hCGホルモンは原則、1週間に1~2回注射します。
注射による男性ホルモン補充療法は、3か月程度行って効果を見ます。効果がある場合には、1年を目安に補充療法を継続していきます。
補充療法は、約6割の患者さんで効果が見られます。効果がない場合は、うつ病など、ほかの病気が疑われます。
その場合は、精神科などでの治療が検討されます。
男性ホルモン補充療法 注意点
前立腺がん・肝臓病があれば受けられません。
副作用にとして、血液を作る造血作用があります。多血症を引き起こし、場合によっては、脳梗塞を起こす可能性があるので、
治療中には、1~3か月ごとの定期的な血液検査が必要です。
私も男性更年期障害を、医療の力で克服しました。
具体的な事例も含め、皆様に適切なアドバイスができたらと考えています。